Azul図書室 今まで読んだ本の「自己の記録」であり、誰かの目に留まり手にとって読んで頂けたら、さらに嬉しいとても私的な「ブックコーナー」でもあります。時間つぶしにお立ち寄りください。
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7月1日、徳島で行われる「モラエス忌」に参加したことのある、徳島県外の人間としては非常に珍しい私なのだが、彼の著書をまったく読んだことがなく、これは恥ずかしいことであるなあ、と手に取ったこの一冊。小泉八雲と並んで語られる、もしくは八雲は言及されるがモラエスはされない、みたいなところもある、もちろん、日本人の認知度もかなり違うだろう、この人。個人的なことを言うと、八雲は学生のころ「『知られざる日本の面影』(Glimpses of Unfamiliar Japan)を原文で読んだし、松江の記念館にも行ったことがある。で、どうか、なんだけれど。。。無知で無教養の大学生だった私に「知られざる日本の面影」は荷が重すぎたのか、生真面目すぎたのか。塀とか庭とかのちまちま細かい説明より(八雲)、白いご飯の炊き上がる様とか病人(コハル)のかじったバナナを捨てるとか臭覚のない尼さんの話とか徳島が田舎くさい都市だとか(モラエス)の話の方が面白い。正直だし。
モラエスのこの本の中には、今も日本人が失わずに、いや失えずに抱え込んでいるもの、それはもしかしたら捨ててしまってもかまわないんじゃないの、っていうものが見え隠れする。それが、失ったものよりすごく気になった。モラエスを語るとき、ウェットになる傾向があるけど、私は逆のような気もした。ある程度の渇きがないと、こんな随筆はかけないような。そう、随筆、と書きましたが、一種小説のような醍醐味もあります。
モラエスのこの本の中には、今も日本人が失わずに、いや失えずに抱え込んでいるもの、それはもしかしたら捨ててしまってもかまわないんじゃないの、っていうものが見え隠れする。それが、失ったものよりすごく気になった。モラエスを語るとき、ウェットになる傾向があるけど、私は逆のような気もした。ある程度の渇きがないと、こんな随筆はかけないような。そう、随筆、と書きましたが、一種小説のような醍醐味もあります。
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ポルトガル語を独習するためのCD-ROM付きテキストブックです。英語圏の人対象の本なので、解説はテキストもCD-ROMもすべて英語。そんでもってブリティッシュ・イングリッシュ。なので、英語のヒアリングの練習にもまあなりますね。で、けっこう最初の方からポルトガル語の会話文はバシバシ飛ばします。なので、文法を日本語できっちり勉強した後でないと、ちょっと難しいかと思います。ダラダラとはだけど、ブラジル語だけど、ゆるゆるポルトガル語講座を受けてた恩恵がちょっとありました。
よかったのは、CDのなかで「ああしましょう、こうしましょう」というガイダンスがけっこうあること。日本のこの手のテキストのCDの内容は、高速でポルトガル語を流すだけで非常に不親切なものが多いです。
で、ポルトガル語の会話ですが、Kが聴いてて「なんか、ポルトガルにいたときのこと思い出して、嫌な気分になる」くらい、現地っぽいみたい。特に女の人の声が。
「あっちのおばはん、こんなしゃべりかたやわ」
よかったのは、CDのなかで「ああしましょう、こうしましょう」というガイダンスがけっこうあること。日本のこの手のテキストのCDの内容は、高速でポルトガル語を流すだけで非常に不親切なものが多いです。
で、ポルトガル語の会話ですが、Kが聴いてて「なんか、ポルトガルにいたときのこと思い出して、嫌な気分になる」くらい、現地っぽいみたい。特に女の人の声が。
「あっちのおばはん、こんなしゃべりかたやわ」
「戒厳令」より「オムレツ」
以前読んだ本の読み直しです、っていうより読みたい個所があっての拾い読みです。私が「今世紀最高の旅行作家」と個人的に思っているイタリア人アントニオ・タブッキ氏が、サラザール政権下、戒厳令下のリスボンを舞台に書いた小説です。気になったのは戒厳令ではなくて、確か主人公のペレイラが毎食のように食べていたのはどんなオムレツだったっけ。でこれ以上太ると危ないと言われて食事治療を始めてから食べてたのは何だっけ...冷蔵庫の中にある2つの卵をどう料理しようか、と思案中にふとこの小説が読みたくなったわけです。タブッキはけっこう難解、って思われてて(確かにそんなのも多いです。)とっつきにくいところがあるんですが、「レクイエム」「...ペレイラ...」「ダマセーノ・モンテイロの失われた首」いわゆるポルトガル三部作は、こんな楽しみ方ができるんです。「レクイエム」はちょっと盛りだくさん過ぎるんですが、「ダマセーノ」はポルト名物「もつ煮」がキーポイント。食べ物だけじゃなくて街の名前や建物を拾い読むのも面白いです。ちなみに「ペレイラ」に頻繁に登場するのは香草入りオムレツとレモネード(うげっ!) ペレイラ氏はダイエットのため「海洋療法」クリニックに行って4kg痩せます。ほんと本筋と関係ないところもおもろい。
以前読んだ本の読み直しです、っていうより読みたい個所があっての拾い読みです。私が「今世紀最高の旅行作家」と個人的に思っているイタリア人アントニオ・タブッキ氏が、サラザール政権下、戒厳令下のリスボンを舞台に書いた小説です。気になったのは戒厳令ではなくて、確か主人公のペレイラが毎食のように食べていたのはどんなオムレツだったっけ。でこれ以上太ると危ないと言われて食事治療を始めてから食べてたのは何だっけ...冷蔵庫の中にある2つの卵をどう料理しようか、と思案中にふとこの小説が読みたくなったわけです。タブッキはけっこう難解、って思われてて(確かにそんなのも多いです。)とっつきにくいところがあるんですが、「レクイエム」「...ペレイラ...」「ダマセーノ・モンテイロの失われた首」いわゆるポルトガル三部作は、こんな楽しみ方ができるんです。「レクイエム」はちょっと盛りだくさん過ぎるんですが、「ダマセーノ」はポルト名物「もつ煮」がキーポイント。食べ物だけじゃなくて街の名前や建物を拾い読むのも面白いです。ちなみに「ペレイラ」に頻繁に登場するのは香草入りオムレツとレモネード(うげっ!) ペレイラ氏はダイエットのため「海洋療法」クリニックに行って4kg痩せます。ほんと本筋と関係ないところもおもろい。
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